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阿部side
「あ、おかえり」
目「ただいま…」
照が予想していた通り、帰って来た目黒は酷く疲れているように見えた。
「ふふっ、ジェシーの相手大変だった？」
目「ジェシーくんの相手じゃなくて、ジェシーくん目当てで来る客の相手が大変でした。ジェシーくんが来てる、ってすぐに拡散されちゃったみたいで」
「それは大変だったね」
目「阿部くん、もう寝ちゃいますか？」
「うーん、もうちょっとだけ起きてるかな」
目「じゃあ、一緒にご飯食べてもいいですか？」
「うん、いいよ。早くお風呂入っておいで」
ジャケットを脱ぎながら目黒は、何故か嬉しそうにバスルームに向かった。
ポットでお湯を沸かして、ホットのレモンティーを作る。そして、わざわざ今やらなくてもいい仕事をするためにノートパソコンを開いて、目黒を待った。
目「それ、難しいですか？」
「ん？これ？ただ情報収集して整理してるだけだから」
白米を頬張りながら、興味がありそうに俺を見る目黒。
「目黒もやりたいの？情報収集」
目「いや、俺にはそういうの向いてないので無理です。……それに今からやっても、中途半端になって投げ出すだけなので」
「そう？目黒が中途半端に投げ出すやつだなんて思ったことないけどな」
目「俺、ふっかさんに言われたんです。ここを出て行けって」
「なんでまた急に…」
目「元々、弟の移植費用を稼ぐためにここに置いてもらってた訳ですし、それも稼げて……荷物とか整理して1ヶ月以内に出て行けって言われました。………最初から俺のこと信用してなかったんですって」
ふっかもいつまでそんな子どもみたいな態度とるんだろ。素直に言ったらいいのにね。
…まぁ、簡単に素直になれる人じゃないって事は俺らが1番よく分かってるけど。
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作者名：夢月流
| 作成日時：2022年9月19日 21時
