❅·̩͙58 ページ18
テーブルにそっと置かれた花束。
花の奥に、なにか黒くて四角い物体がちらりと見える。
｢…なに。何なのこれ｣
｢ 育ちのいいお嬢さんには分かんねぇだろうな笑
この中に入ってんのはタイマー型の地雷だ ｣
宮｢はぁ？｣
｢ 言ったろ、逃げられちゃ困んだよ。
動かそうとすれば振動を検知して爆発。
期日までに払えなくても爆発。
ちなみに全員で逃げようってんなら地の果てまで追いかけて
死ぬより辛い地獄を見せてやる。
借りた金ってのは返さなきゃなんねぇからな ｣
しょうたくんによーく言っといてくれ、と
言い残して不自然な笑顔で去っていった。
残された方はたまったもんじゃない。
だてが携帯を取り出して白雪のグループLINEに通話をかける。
誰かに繋がったことを確認して。
ゆっくり、静かに、全員降りてきてほしいと。
それだけ言って通話を切った。
迷惑なことに皆がご飯を食べるダイニングテーブルに
置きやがったもんだから、必然と集まる場所は
テレビの前のソファーになる。
どこまでの振動を検知するのか知らないが、
持ち上げただけで反応するならその繊細さは侮れない。
扉を開けてまず入ってきたのは、佐久間だった。
訝しげな表情で続々と入ってくる彼らをだてが止める。
宮｢ほんとにゆっくり歩いて、何も揺らさないように｣
ラ｢…どういうこと？｣
宮｢あっちで説明する。そこには座んないで｣
向｢これ何？花束、｣
｢触っちゃダメ！｣
私の声に向井が肩を揺らした。
あっち、とソファーを指す。
最後に憔悴した様子の渡辺がルーナを連れて入ってくる。
結局私は最後まで彼の元に行かなかったからか
番犬のように私を睨みつけるルーナを無視して
空いているラウールの隣に座った。
深｢…どしたの｣
みんなはもう、全て聞いたのかな。
渡辺が何を背負っているのか知ったのかな。
宮｢さっき、龍がここに来た｣
『……は』
宮｢その花束置いてね｣
『何でここ知ってんだよ…？』
分からない、とだてはそれに首を振って続ける。
宮｢花束には地雷が入ってる。
タイマー型で、動かせば振動を検知するらしい｣
岩｢…んだと｣
さっきのやつが残していった言葉を一語一句全員に伝えた。
逃げ場はない。
彼の父親の金を返すまで、白雪は闇金業者に追われる。
｢ 翔太くん…… ｣
渡辺が、血が出るほど唇を噛み締めていた。
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カジャ(プロフ) - りんごさん» ご愛読ありがとうございます。なかなか進みませんね…精一杯の勇気を振り絞ってあれだったようです笑 楽しんでいただけているなら嬉しいです。 (5月2日 20時) (
レス) @page36 id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - お疲れ様です！くっつかへんのか〜ぃの前に、ハグだけか〜ぃ！って海のとこで叫びましたꉂ🤣ワクワクしながら待ってマス！ (5月2日 20時) (レス) @page41 id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - すれ違ったふたりが戻ってきて安心しましたーヽ(；▽；)ノ空気感、好きです♡ (4月29日 22時) (レス) @page36 id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - りんごさん» 大変申し訳ありません、ご指摘感謝致します。 (4月12日 18時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - カジャ様、ワクワクしながら拝見してます⋆♡もしかしてですが、45と48が抜けております。 (4月12日 13時) (レス) id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カジャ
| 作成日時：2024年4月11日 19時
