❅·̩͙45 ページ5
夜風を切る感覚が心地よく
流れる景色がストレスも連れていく。
ぼーっとそれらを見つめていたら
いつの間にか目黒の目的地にはついていた。
止まっても尚腰に抱きついていた私を覗き込んで
にこにこしている。
｢…ごめん。セクハラしてた｣
目｢むしろずっとそれでもいいよ？笑｣
｢遠慮しとく｣
残念、なんて言って笑ってる。
心の広い年下男子。
周囲は静寂で満ちていて、何とも落ち着いた。
丘のてっぺんみたいなここは私たち以外に誰もいない。
目｢こっち来て｣
手招きされる方へ歩けば、大樹が1本聳え立っていた。
それにはご丁寧にブランコがぶら下がっている。
しかも大きめなので2人とも座れそう。
私じゃなければ、女はみんな勘違いするだろう。
目黒が先に座って隣をポンポン叩いた。
失礼して隣に座ると、眼前にはちょうど真ん中を境に
星空と夜景で分かれている。
息を飲むほど綺麗だった。
目｢どう？俺のお気に入りの場所｣
｢素晴らしいじゃん｣
目｢でしょ笑 先輩ならそう言ってくれると思った｣
人工的な光で溢れる東京にもこんなところがあるんだ。
海で見る月に匹敵するぐらい、私にとってもお気に入りになりそう。
零れそうな星空を眺めながら
横から響くヒーリングミュージックのような低い声を聞いていた。
ここを見つけた経緯とか
ここに誰かを連れてきたのは私が初めてとか
よく聞けば赤面してしまうような言葉も
何も考えず聞くことが出来た。
やっと目黒の声が真っ直ぐに入ってきたのは、
彼が私のことを知りたいと言ってから。
目黒の視線が前ではなく私に向けられていた。
｢何が知りたいの？そんなミステリアスなつもりないけどね｣
目｢高校生で1人暮らしなんて十分ミステリアスだよ｣
…なるほど。引っかかるのはそこか。
この光景を教えてくれたお礼に言ってもいいかとは思うのだけど
聞いて気持ちのいいものではないからな。
目｢親はどっか遠いとこに居んの？海外とか｣
そういえば、彼らの親の話だって聞いたこと無い。
スっと手を上に伸ばして星を指す。
｢…あそこかなあ｣
数ある星のひとつ。
いや、ふたつか。
私の両親は姿を変えた。
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カジャ(プロフ) - りんごさん» ご愛読ありがとうございます。なかなか進みませんね…精一杯の勇気を振り絞ってあれだったようです笑 楽しんでいただけているなら嬉しいです。 (5月2日 20時) (
レス) @page36 id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - お疲れ様です！くっつかへんのか〜ぃの前に、ハグだけか〜ぃ！って海のとこで叫びましたꉂ🤣ワクワクしながら待ってマス！ (5月2日 20時) (レス) @page41 id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - すれ違ったふたりが戻ってきて安心しましたーヽ(；▽；)ノ空気感、好きです♡ (4月29日 22時) (レス) @page36 id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - りんごさん» 大変申し訳ありません、ご指摘感謝致します。 (4月12日 18時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - カジャ様、ワクワクしながら拝見してます⋆♡もしかしてですが、45と48が抜けております。 (4月12日 13時) (レス) id: ba11269092 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カジャ
| 作成日時：2024年4月11日 19時
